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 NX級(NX class)宇宙船人類が初めて開発に成功したワープ5エンジンを搭載した探査船であり、人類が本格的に深宇宙へ進出する第一歩を築き上げた宇宙船である。地球連合宇宙艦隊はNX級1番船のエンタープライズ(NX-01)2151年に就役させ、その後2154年には2番船のコロンビア(NX-02)を就役させた。

歴史[]

Enterprise (NX-01) leaving drydock

スペースドックから発進するエンタープライズ。

 NX級はNX計画の一部として、30年以上に渡ってワープ5センターで研究が行われていた。この研究センターではヘンリー・アーチャーゼフレム・コクレーン等の著名な技術者が研究に参加していた。(ENT:夢への旅立ち

 エンタープライズはNX級の最初の船であったが、エンタープライズの就役後に更に3隻のNX級が建造される予定であった。(ENT:復讐の連鎖

NX-01 エンタープライズ[]

 エンタープライズは2151年4月[1]地球軌道上のドライドックからジョナサン・アーチャー大佐指揮下で出航した。本来ならばその三週間後に出航する予定であったが、地球へ不時着したクリンゴンクラングクロノスまで送り届ける必要に迫られたために当初の予定よりも早まった。この出発に関して、同盟国のヴァルカンは人類が宇宙探査をするには時期尚早であると強硬に反対した。しかし、宇宙艦隊はソヴァル大使を説得し、ヴァルカン軍からトゥポル副司令官を同乗させるという条件で出発を認めたのだった。(ENT:夢への旅立ち

 予定よりも出発が早まった影響で、エンタープライズの準備は万全とは言えなかった。空間魚雷は調整が必要な状態であり、フェイズ・キャノンは装備すらされていない状態であった。空間魚雷はその後、2151年5月に遭遇した異星人との戦闘の中で調整が完了した。(ENT:死のファースト・コンタクト

 2153年3月ズィンディによって地球が攻撃された際に、エンタープライズは地球への帰還命令が出された。同年4月24日に帰還したエンタープライズは新型の光子性魚雷を新たに搭載され、宇宙翻訳機のアップグレードを受けた。また、新たに司令センターが設置された。そして、ズィンディ超兵器を捜索するためにデルフィック領域へと旅立った。(ENT:帰還なき旅

Azati Prime (planetoid)

デルフィック領域を進むエンタープライズ。

 およそ1年に渡るズィンディ探索任務は長く危険な任務となった。2154年2月にエンタープライズはズィンディ超兵器が隠されているアザティ・プライム星系へと到達した。(ENT:策略ENT: 爬虫類族の攻撃) そこでエンタープライズは複数のズィンディ艦による攻撃を受けて大損害を受けた。(ENT:球体創造者

 その後エンタープライズはズィンディ超兵器の破壊に成功し、ズィンディ水棲族巡洋艦によって地球へと送り届けられた。その後、時間冷戦に巻き込まれ1944年でのナクールの計画を阻止した後にエンタープライズは無事に地球へと帰還し、その後再び探査任務へと戻った。(ENT:最終決戦ENT: 時間冷戦・前編ENT: 時間冷戦・後編

 その後7年間エンタープライズは運用され、2161年に退役した。(ENT:最後のフロンティア

NX-02 コロンビア[]

 2153年のズィンディの攻撃の時点で、NX級2番船のコロンビアは建造中であった。その後、2154年11月にコロンビアはエリカ・ヘルナンデス大佐の指揮下で出航した。(ENT:帰還なき旅ENT: クリンゴンの苦境

 エンタープライズに比べてコロンビアの船体装甲は12%向上された。また、腹部と背面に魚雷発射管が装備され、パルス・フェイズ・キャノンが追加された。また、ブリッジのステーションは直接主要EPS ジャンクションと直結された。(ENT:ヒーローたちの帰還

 2154年11月には、コロンビアはエンジントラブルのため再びドライドックで修理を受けていたため、ロミュラン無人艦の捕捉作戦では同船はエンタープライズの支援を行えなかった。(ENT:ロミュランの陰謀

 エンジントラブルはエンタープライズの機関部長チャールズ・タッカー三世中佐が2154年後半に転属することによって解消され、その年の11月に出航することができた。(ENT:クリンゴンの苦境

技術情報[]

船体概要[]

NX deflector

NX級のディフレクター・アレイ

 NX級は七層のデッキで構成されており(デッキは上層からアルファベット順表記される)円盤型のモジュールによって構成されている。円盤部後方部分にワープ・エンジン・ナセルインパルス・ドライブが接続されている。この扁平な形状が、ワープ・フィールドをシャープにさせることを可能にし、人類初のワープ5を実現した要因の一つでもあった。

 船体とエンジン・ナセルを接続するパイロンデッキDとEの中間からデッキEとFの中間部分に位置しており、プラズマ・コンジットジェフリーズ・チューブが中を通っている。

NX impulse engines

NX級のインパルス・ドライブ

推進システム[]

 NX級は2本のワープ・エンジン・ナセルが装備されており、ナセル内には複数の対のワープ・コイルが設置されていた。NX級の最大速度はワープ5.2であり、この速度は地球の船でNX級が初めて達成した速度であった。標準の巡航速度はワープ4.5であった。(ENT:夢への旅立ちENT: クリンゴンの苦境) エンジン・ナセルと船体を接続するパイロン後方には2基のフェアリング・インパルス・エンジンが装備されていた。また、円盤部の最前部にナビゲーション・ディフレクターが設置されていた。ディフレクターは航行中に船に衝突する恐れのあるスペース・デブリや小惑星、微細粒子等から船体を保護するために装備されていた。

戦術システム[]

NX class grappler

グラップラー

 当初NX級にはプラズマ・キャノン空間魚雷及びフェイズ・キャノンが搭載されていた。その後、空間魚雷は光子性魚雷へとアップグレードされ、フェイズ・キャノンはパルス・フェイズ・キャノンへと換装された。(ENT:言葉なき遭遇ENT: 帰還なき旅

 NX級の防衛システムは他の種族のものと比較すると見劣りのするものであった。後の時代では標準的なディフレクター・シールドトラクター・ビームは実用化されておらず、船体の防御には分極メッキ装甲グラップラーが採用されていた。

NX launch bay

NX級の発射ベイ

シャトルクラフト[]

 NX級のEデッキには発射ベイが設置されている。発射ベイは気密区画となっており、この区画にはシャトル管制室も含まれていた。発射ベイはEデッキとFデッキの2層になっており、Fデッキには2機のシャトルポッドがドッキングされていた。シャトルの発着は磁気ドッキング・アームで船体下部のハッチから宇宙空間へ下ろされた。(ENT:夢への旅立ちENT: 死のファースト・コンタクト

内部デザイン[]

参照:NX級のデッキ

ブリッジ[]

NX-01 bridge

NX-01のブリッジ。

NX-02 bridge

NX-02のブリッジ。

 ブリッジは船の首脳部である。ブリッジは円形になっており、中央には船長席が設置されている。その前方に操舵ステーション、そこから反時計回りに通信ステーション、科学ステーション、船長席の後方に状況報告室、戦術ステーション、機関ステーションという配置になっていた。すべてのステーションは前方のビュースクリーンを向いていた。状況報告室は度々上級士官のブリーフィングに使用された。(ENT:夢への旅立ち

アップグレード[]

 2番船のコロンビアのブリッジは船長席と操舵席の間に追加のモニターが設置された。(ENT:クリンゴンの苦境) 後に2161年までにエンタープライズにも設置された。(ENT:最後のフロンティア

 エンタープライズがズィンディ任務のためにデルフィック領域へと出発する前に、貯蔵ベイであった部屋が司令センターとしてアップグレードされた。(ENT:トレリウムD

通路[]

NX corridor

NX級の通路。

 NX級の船内通路は金属剥き出しであり、円盤部の断面図より機械的均衡が理由であることが明白であった。また、通路の各所には通信パネルが設置されていた。(ENT:夢への旅立ち

機関室[]

NX main engineering

機関室。

 機関室はDデッキに位置した。NX級はワープ5の速度を出せる最初のワープ・リアクターを装備した船であった。ワープ・コアから生成されるワープ・プラズマはナセルに注入される前に2基のプラズマ・インジェクターで加速された。

医療室[]

NX class sickbay

医療室。

 医療室はEデッキに位置した。室内の中央に手術台が設置されており、その他のベッドは壁際に位置した。医療室には薬品試験室が併設されていた。(ENT:小さな生命の灯

兵器室[]

NX class armory, 2152

魚雷発射管に装填中の空間魚雷

 兵器室は空間魚雷及び光子性魚雷の発射及びフェイズ・キャノンの操作に使用された。この他にも船内には14か所の兵器ロッカーが設置されていた。(ENT:獲物たちの罠

転送室[]

 NX級には当時の最新モデルの転送装置が装備されていた。初めて生命体への使用が承認されたモデルではあったが、後の時代の物に比べて技術的信頼性に乏しく、対象物内に「異物」を取り込んでしまうなどの事故も発生した。(ENT:風が呼んだエイリアン)その為、乗員の多くは転送される事を恐れており、緊急時を除いて惑星への上陸には前述のシャトルポッドが用いられた。(ENT:夢への旅立ち

食堂とシアター[]

 Eデッキには食堂が設置されており、ここは時折映画館としても使用された。食堂には10個の円形の金属製テーブルが設置されており、一度に約40名が着席することができた。飲料と簡単な料理たんぱく質再配列機から提供されたが、主な食事は厨房で実際に調理されていた。(ENT:漂流生命体の叫びENT: フロックス船長の孤独ENT: 三重星系の誘惑ENT: 最後のフロンティア

水耕栽培室[]

 NX級には水耕栽培室が備えられており、新鮮な果物野菜が船内の食糧供給を補っていた。(ENT:彗星は去り行くとも

船室[]

 NX級は87の乗員用船室がEデッキからBデッキに用意されていた。僅かな部屋にしか船外を眺望できる窓が設置されておらず、それらは一部の上級士官に割り当てられていた。当時の船の構造上の理由と材料から大型の窓の設置は難しかったが、船内各所には小型の窓が設置されていた。また、DデッキとGデッキにはゲスト用の特別室が設けられていた。(ENT:時を見つめる男ENT: バベル1号星

同型艦[]

鏡像宇宙[]

付録[]

登場回[]

注釈[]

  1. 4月16日の数日前と思われる。詳細はENT:夢への旅立ちを参照。

背景[]

 eBayのIt's A Wrap! sale and auctionのオークションで、NX級のブリッジとその他の場所の数台のコンソールとパネルが販売された。[1] [2] [3] [4]

NX-class cross section

NX級断面図

 Propworxオークションのカタログに、NX級の断面図が掲載された。

非正史[]

 ロミュラン戦争を描いた小説Pocket ENTの『Kobayashi Maru』と『Beneath the Raptor's Wing』において、2155年8月にNX-03チャレンジャーNX-04ディスカバリーとして就航した。さらに、2156年にはNX-05アトランティスNX-06エンデバーとして就航した。なお、この内エンデバーを除く三隻はロミュラン戦争中に惑星連合、及び宇宙艦隊が損失した艦船の一つとして数えられている。

 また、他にも『TNG novel: Indistinguishable From Magic』において、NX-07としてイントレピッドが、ゲーム『スタートレック:レガシー』においても、NX-09としてアヴェンジャーが、NX-16としてキュリーが登場している。どの船も2159年までには就役しており、イントレピッドは2161年に行方不明になっている。

外部リンク[]

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