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「捕食者だな。」
ジャン=リュック・ピカードスタートレック:ネメシス

 シミター(Scimitar)はレムスウォーバードであり、シンゾンの指揮下のもとロミュラン上院議会を倒しレムスを解放するための秘密の陰謀の一部として建造された巨大な軍艦である。

概略[]

 シミターはシンゾンがロミュラン軍の手助けなしにロミュラン上院議会を倒しロミュラン帝国政務長官として権力を握るという陰謀を実行するための要石であった。シミターはかつてロミュランの将軍たちが失敗してきた連邦を攻撃し平和に終止符を打つという野望をシンゾンが実現する手助けとなるはずだった。

 シミターはエンタープライズEのクルーによってバッセン断層の戦いで破壊された。この場所はシミターがこの連邦艦とロミュランの増援に重大な損害を与えた場所である。ピカード大佐がこの船に転送された後、エンタープライズのデータ少佐が直接宇宙遊泳をしてこの艦に乗り込んだ。当初ピカードがこの艦のセラロン放射プロセスを止めようとしたが、失敗に終わった。彼がエンタープライズに戻った後、データは兵器が発射される2秒前にハンド・フェイザーをセラロン混合チャンバーへ発射した。これによって連鎖反応が発生し艦はデータもろとも破壊された。(スタートレック:ネメシス


技術情報[]

遮蔽技術[]

 シミターの遮蔽技術は、ジョーディ・ラフォージの言葉を借りれば「完璧」であった。それまで艦の遮蔽はタキオン放射や残留反陽子によって見破られることがあったが、シミターはそのどちらも許さない。それゆえ、遮蔽したシミターを発見することは事実上不可能であった。位置が見破られるのは、たまたま敵艦の攻撃が当たって一時的に遮蔽が乱れた時だけである。またシミターは遮蔽したままでも兵器やディフレクター・シールドワープ・ドライブの使用が可能で、そのために遮蔽を解除したり弱めたりしなければならない従来の遮蔽艦より大いにまさっていた。シミターのワープ速度は遮蔽した状態でも宇宙艦隊のソヴェリン級宇宙艦のそれに匹敵した。

兵器と軍事装備[]

 シミターは戦闘用に設計された。52門のディスラプター・バンクと27門の光子魚雷発射管のため、ほとんどすべての戦闘に対応できた。この艦はまた強力なセラロン放射兵器を装備しており、わずか数秒で惑星から生物を排除することが可能であった。この兵器は準備に7分を要した。シミターはまた数十機のスコーピオン級戦闘攻撃機を搭載していた。そのうちの1機はピカード艦長データの脱出に使われた。

シールド技術[]

 シミターは第一・第二の二重のシールドを有していた。バックアップのシールドによって防御は2倍になっていた。宇宙艦隊の最も強力な艦であるUSSエンタープライズEはその高度な技術のすべてをもってしてもこの艦を破壊できなかった。2隻のヴァルドア型ウォーバードの援軍をもってしても、この艦の優位性は揺るがなかった。

内部デザイン[]

メインブリッジ[]

 シミターのブリッジは他の艦船のものとは根本的にデザインが異なっている。しかし、基本的な配置は多くのロミュラン艦のものと共通点がある。

 ブリッジの中心には艦長席が置かれている。その後ろの左右両側には、立って操作するタイプのコンソールがある。さらに2つの持ち場が艦長席の真ん前にあり、片方は宇宙艦隊オペレーション士官の仕事と同様であった。艦長席の真後ろには上り階段がある。その上には2つのコンソールが置かれていて、2枚の扉の向こうにセラロン兵器の部屋がある。(スタートレック:ネメシス


シャトルベイ[]

 シミターのシャトルベイは2デッキ以上の大きな区画となっており、スコーピオン級戦闘攻撃機が並んでいる。シャトルベイはUSSエンタープライズE円盤部が衝突した際に完全に破壊された。



付録[]

背景[]

 シミターはFXアーティストのジョン・イーブスによってデザインされた。シミターのコンピュータ音声は『スタートレック:ネメシス』を監督したスチュアート・ベアードの声である。シミターという名前自体は、16世紀中期に中東で使われた曲刀から来ている。

非正史[]

 『Star Trek: Countdown』では、レムス人がシミターの設計をベースにした小型の艦を数隻建造していた。3隻のこのタイプの艦がナラーダを捕縛しようとしたが、エンタープライズEによって容易に阻止された。また、シミター級の艦・Deciusが『Star Trek Online』に登場する。

外部リンク[]

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